更新日:2022.10.25 公開日:2022.08.29 空気調和・湿度

必要加湿量の求め方

目次

はじめに

加湿は、部屋の広さ以外に、室内の換気がどれだけとられているか、室内の温度は何度か、などといった様々な点から影響を受けます。そのため、環境に適した加湿器を選ぶには、「必要な加湿量」を知り、その加湿量に見合った加湿能力をもつ加湿器を選ばなければなりません。
まずは必要加湿量を求める上で必要な空気線図について見ていき、次は実際に計算していきましょう。

空気線図とは?

空気線図とは、「湿り空気」の性質を表した図で、乾球温度、湿球温度、露点温度、絶対湿度、相対湿度、エンタルピなどの要素を求めることができます。またこれら要素のうち2つがわかれば、その他の要素をすべて空気線図を用いて求めることができます。

乾球温度

乾球温度計で測った湿り空気の温度のことです。一般的に温度と呼ばれているものは、この温度になります。

湿球温度

湿球温度計で測った温度のことです。

露点温度

空気を冷却することにより、空気中の水分が結露し始める時の温度のことをいいます。相対湿度が100%になった状態です。

絶対湿度

湿り空気(一般に存在する空気)中の乾き空気(全て水分を含まない空気)1kgに対する水蒸気の重量割合をで表します。

相対湿度

ある温度の空気中に含みうる最大限の水分量(飽和水蒸気量)に比べて、どの程度の水分を含んでいるかを示す値で<%RH>で表します。一般的に湿度を表す時に使用されています。

エンタルピ

湿り空気の全熱量のことです。

空気線図から湿度をみるには?

グラフには「乾球温度」が横軸、「絶対湿度」が縦軸、そして「相対湿度」が右上がりの曲線で示されています。

  • 乾球温度(A)20℃、相対湿度(B)40%の場合、絶対湿度は(C)0.006kg/kg'となります。
  • 上記の状態の空気の乾球温度を(D)25℃に上げると、相対湿度は(E)30%となります。


参考文献:Carrier Corporation Cat. No 794-001, dated 1975

この通り、2つの要素が分かれば、その他の要素を求めることができます。
次項の「必要加湿量の求め方」では、「温度」と「相対湿度」の2つの要素から「絶対湿度」を求めていきます。

必要加湿量の求め方

では、次の条件の施設では、どれくらいの能力のある加湿器を選定すればよいのか、実際に計算してみましょう。

求め方

  1. 外気の絶対湿度を求める
    室外(外気)の温湿度の状態の「温度」と「相対湿度」から外気の絶対湿度を求めます。外気の絶対湿度を求めるには「空気線図」を見ます。空気線図より、外気の絶対湿度は0.0019kg/kg'
  2. 室内の絶対湿度を求める
    目標とする室内の温湿度の「温度」と「相対湿度」から室内の絶対湿度を求めます。絶対湿度を求めるには「空気線図」を見ます。空気線図より、外気の絶対湿度は0.0066kg/kg'
  3. 必要な絶対湿度を求める
    必要な絶対湿度(kg/kg')=目標とする室内の絶対湿度-外気の絶対湿度
    必要な絶対湿度 = 0.0066kg/kg' - 0.0019kg/kg'
    必要な絶対湿度 = 0.0047kg/kg'
  4. 空気の密度を求める
    空気 (1気圧 20℃の場合) の密度:1.2 kg/m³
  5. 換気量を求める
    換気量 (m³/h)= 部屋全体の容積(縦 × 横 × 天井高)× 換気回数
    換気量 = 15m × 50m × 2.5m × 1回転
    換気量 = 1875m³/h
  6. 必要加湿量を求める
    必要加湿量(kg/h)= 換気量 × 空気の密度 × 必要な絶対湿度
    必要加湿量 = 1875m³/h × 1.2 kg/m³ × 0.0047 kg/kg'
    必要加湿量 = 10.6kg/h

したがって、1時間に10.6kg以上の加湿能力をもつ加湿器を選定する必要があります。
あとは加湿器のスペックにある「加湿能力」をみて、何台必要となるのか判断をします。

加湿能力は「ml/h」(毎時○○ミリリットル)や「kg/h」(毎時○○キロ)の単位で表され、「1500ml/h」であれば、1時間あたり1500mlもしくは1.5kgの水蒸気を空気中に放出できるという意味です。この値が大きくなればなるほど一度に加湿できる能力が高くなり、より広い部屋の加湿ができます。

あらかじめ設置するお部屋の環境を確認し、必要加湿量を把握することで、加湿器を設置したあとに「湿度が上がらない・・・」とミスマッチを防ぐことにもつながりますので、加湿器を選ぶときには必要加湿量を求めてみてください。

おさえておきたい加湿器選びのポイント

高い加湿能力「2.2kg/h」をもつ、業務用加湿器「うるおリッチ」

うるおリッチは、工事不要ですぐに導入できる、業務用の殺菌機能付き空気清浄加湿器です。
1台で150平米の広範囲をカバーする加湿・空気清浄能力をもち、医療施設や福祉施設の共用スペース、オフィス、工場内など、さまざまな環境でご利用いただいております。

加湿能力の高い加湿器を選ぶ利点は?

▼設置台数を減らすことができる

設置台数が多くなると給水やメンテナンスの管理者があやふやになりがちで、管理が行き届かず水切れを起こし運転ができていなかった、メンテナンスがされておらず加湿能力が低下していた、などにもつながります。台数を減らすことで管理が行き届きやすくなります。

▼給水の負担を軽減できる

加湿器は日々の給水や定期的なお手入れが欠かせませんので、導入台数が多ければ多いほどその負担も大きくなってしまいます。給水タンクの容量は20リットルなので、1度給水すれば10~12時間の連続運転ができます。

▼お手入れやメンテナンスの負担を軽減できる

うるおリッチには、自動クリーニング機能を搭載しており、定期的に装置内に残る水と不純物を排出しています。そのため、日々の運用で煩雑となる加湿エレメントのフィルタ清掃は不要です。

うるおリッチとは?

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